キミとボク
おかえり。
今日もいろいろなことがあったね。
平凡な一日だった?
そんなことはないよ。今日も確かにいろいろなことがあったよ。
キミには目があって、耳があって、口があって、言葉があって、腕があって、足があって、鼻があって、脳があって、感情があって、
だからこそキミは、毎日自分でも気付かないうちにいろいろな出来事をたくさん抱えて帰ってくるんだよ。
ボクはキミが抱えて帰ってきた、たくさんの出来事を、毎日キミが寝ている間に、現実世界に持っていけるものと、持って行けないものに分けておくんだ。
時々キミはそれを持って帰ってしまうこともあるけど。
そんなときのキミはいつも、そっと目をあけたあと訳がわからないって顔をしてしばらくぼぉと宙を眺めると、また枕に顔を押し付けて、う〜んってうなっているよね。
ボクは、そんなキミをいつも助けてあげたいと思っているけど、それはできないこと。
だってキミが動き出すと、ボクはとたんに 意識という蓋をかぶせられてしまうんだから。
キミはボクのことを知らないかもしれないけれど、
ボクはキミが生まれた時から今までキミのことなら何でも知ってる。
キミ自身が気付いていないキミのすべてをボクは知ってる。
実際のところ、ボクがいなければ現実社会で、キミは生きていけないんじゃないかな。
矛盾や不満、自分の感情を抑えることでしか協調というものが生まれないとしたら、
それらの矛盾や不満を処理しているのはボクたちだからね。
ねぇ、理由も分からず誰かを好きになっちゃったことがキミにはあるだろ。
そういう恋愛感情をコントロールしているのも、ボクだよ。
実のところ、ボクたち無意識の世界はきミたちの世界などおかまいなしなんだ。
意識の世界でどんな決定を下そうとも、 無意識はそんなことには左右されないんだ。
意識に刃向かうことも、無視することも、協調することも自由自在だよ。
つまりボクたち無意識って絶対なのかもしれない。
無意識が意識を決定するのだとしたら。
ところでキミは気付いていないようだけど、今日キミの人生において、とっても大切な出会いがあったよ。
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